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『世界史を大きく動かした植物』☆5

コムギやイネなどの主要穀物からトウガラシやお茶まで、人口爆発や文明の発達を支えた植物についての本。食べ方を間違い食中毒が発生したため、裁判にかけられてこんがり火あぶりにされたジャガイモや、「宇宙から来た」と呼ばれるトウモロコシなど小ネタも多いです。

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この本を読むとわかること

コムギ:一粒の種から文明が生まれた

  • 木しかなかった植物から白亜紀に誕生した草
    • 初期の装飾恐竜は高い気の葉を食べることのできる首長竜
  • 成長スピードに特化した「単子葉植物」
    • その中で最も進化したのがイネ科植物
  • 種の落ちない突然変異の「非脱粒性」コムギの発見と農業の誕生
    • 可能になった穀物の保存と富・財産の発生
    • 種を落とせない非脱粒性の小麦は生物的には欠陥

イネ:稲作文化が「日本」を作った

  • 西日本では急速に広まった稲作が東日本ではあまり広がらなかった理由
  • 生産効率・栄養価ともに優れたイネ
  • 治水にも有効な田んぼ
  • 江戸時代がコメ本位制になった理由と新田開発によるバブル崩壊
  • 中世屈指の日本の人口密度を支えたコメ
    • ジャガイモと豆、コムギ、休耕地の三圃式農業のヨーロッパ
    • 水田によって連作が可能なコメ

コショウ:ヨーロッパが羨望した黒い黄金

  • 肉の保存を可能にし大航海時代を支えたコショウ
  • 熱帯に香辛料が多い理由
  • 東回り航路で日本にたどり着き信長・秀吉と関係を作ったポルトガル
    • 西回りで日本にたどり着き家康に接近したスペイン
    • スペインを追い落とし貿易を独占したオランダと、伊達政宗と手を組んだスペイン

トウガラシ:コロンブスの苦悩とアジアの熱狂

  • コショウを運ぶ航路を見つける旅の途中でアメリカ大陸を見つけたコロンブス
    • アメリカで見つけたトウガラシ(ホットペッパー)
  • ヨーロッパ人には好まれなかったがアフリカやアジアで急速に浸透したトウガラシ

ジャガイモ:大国アメリカを作った「悪魔の植物」

  • 土地がやせていて麦類しか作れなかったヨーロッパにとってやせた土地でも育ちジャガイモは救世主
  • 誤って毒のある芽や茎を食べられたため悪魔の植物と呼ばれ、こんがり火あぶりにされたジャガイモ
  • ジャガイモが食用・家畜の餌になることで始まったヨーロッパにおける肉食

トマト:世界の食を変えた赤すぎる植物

  • 毒を含むナス科であること・独特の青臭さ・鮮やかな赤色からヨーロッパでは有毒植物と考えられたトマト
  • 飢饉に際して観賞用のトマトをやむなく食用にしたナポリ王国
    • 庶民料理としてのナポリタンの誕生
  • アジアで魚醤の味を覚えたヨーロッパ人が新天地アメリカで作ったトマトケチャップ
  • トマトの生産量が多い国は中国とインド

ワタ:「羊が生えた植物」と産業革命

  • インド原産でありインダス文明以降、インド地域の主要産業だった綿織物業
  • ヨーロッパで高まった綿織物ニーズと、量産を実現するための産業革命
  • インドに次ぐワタの供給地となったアメリカと、栽培のための奴隷制度の始まり
    • リンカーンの奴隷解放宣言もワタの主要な供給地であった南部を牽制するため
  • 綿花栽培のために消滅の危機に瀕する世界4位の湖アラル海
  • 日本の干拓地に栽培された塩害に強いワタ

茶:アヘン戦争とカフェインの魔力

  • 始皇帝が延命のために飲んでいた霊草はお茶
  • 座禅の眠気覚ましなど仏教寺院で盛んに飲まれたお茶
    • 抹茶のルーツは宋代の寺院
  • ヨーロッパまでの海路に耐えられるお茶が紅茶
  • 水道が未整備なイギリスにおいて工場労働者が好んで飲んだ紅茶
    • 抗菌作用とカフェインにより労働生産性が向上
  • イギリスが自国の富を守るために編み出したインド・清の三角貿易とその帰結としてのアヘン戦争
  • 勝海舟が開発した静岡の茶畑
  • イギリスの探検隊が発見したインドのアッサムティーという新種

サトウキビ:人類を惑わした甘美なる味

  • 古来からインドで高価な薬とされていた砂糖
  • 手間のかかるサトウキビから砂糖の生成を行うために編み出された「プランテーション」
  • ヨーロッパにおける紅茶と砂糖の出会いと需要の増大
  • 砂糖の生産拠点として多民族化が進んだハワイ

大豆:戦国時代の軍事食から新大陸へ

  • やせた土地でも育ち、連作障害も回復できる大豆
    • 共生するバクテリアによって空気中の窒素を取り込める大豆の特殊能力
  • 戦国の日本各地で保存食として作られた味噌

タマネギ:巨大ピラミッドを支えた薬効

  • 強壮剤としてピラミッド建設に携わる労働者に支給されたタマネギ
  • 殺菌・防腐効果があるためミイラの製作にも利用
  • タマネギの伝播を支えた保存しやすさ
  • コレラに効くというデマで明治期の日本で一気に普及

トウモロコシ:世界を席巻する驚異の農作物

  • トウモロコシは宇宙からやってきたという都市伝説
    • 明確な祖先にあたる野生植物が存在しない
  • 世界で最も栽培されているトウモロコシ
  • 糖分がデンプンに変化しない突然変異によって生まれたスイートコーン
  • 様々な加工食品・工業品の原料に使われているトウモロコシ
    • ガム・お菓子・清涼飲料・トクホなど

サクラ:ヤマザクラと日本人の精神

  • 万葉集と古今和歌集で詠まれる花の変化
  • 治水目的で隅田川の土手に植えられたサクラ
  • ソメイヨシノが一斉に咲く理由

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ベストビュー(過去1カ月)

『九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness』 ☆4

魔窟とも言われた香港の九龍城の住人へのインタビューや、在りし日の写真集。香港の本土返還に伴い取り壊されてしまっているけど、その怪しさに妙に惹かれるのです。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編)【Day 4:卒業式】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。4 日目は卒業式本番です。とても賑やかでアメリカンな式典でした。ただしあいにくの雨、僕曇り男なのに。。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day2:晩餐会】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 2日目は午前中はボストン観光、夕方から Hooding ceremonyという卒業生(大学院生)向けの晩餐会です。卒業式で被るHoodをもらいました。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day0:渡米前にやっておくこと】

UMASS Lowellの卒業式@Bostonについて、計画の立て方やら行く前にやっておくことやらをまとめておきます。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day3:終日観光】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。3 日目は終日フリーなので、ゆっくりボストンを観光しました。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day5:帰国】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。5 日目にして帰国なのです。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day1:ボストンへ】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 1日目は移動だけで終わりました。

『女たちの王国 「結婚のない母系社会」中国秘境のモソ人と暮らす』☆3

雲南省と四川省の境にある「世界で最後の母系社会を営むモソ族」の社会に入り込んだ中華系シンガポール人女性の手記。結婚という概念がない・一夫一妻制でもないなど、父系社会が当たり前の我々にはイメージしづらい世界ですが、命をはぐくむ女性を中心とした母系社会のほうが生物としては正しい在り方なのかもしれません。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第3回】ソムリAI ~ニューラルネットワーク編~

AI(機械学習)やってみた、第3弾です。「ニューラルネットワーク(Neural Network)」を使ったソムリAIを作ってみようと思います。”ニューラルネットワーク”、見るからにAIっぽい名前ですよね。

『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト』 ☆5

一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している「Deep Learning for GENERAL (通称G検定 ) 」 の公式テキスト 。 ディープラーニングについて1冊で網羅的によくまとめられているので 、 ディープラーニングの入門書としてもおすすめです 。 ついでに勢いで資格も取ってしまいました 。 AI人材への第一歩なのです 笑

ベストビュー(全期間)

Malaysia Quarantine Premium Package 【番外編】Malaysia赴任記 隔離ホテル情報

Once entering Malaysia, we need to be quarantined for 14days. At the beginning of COVID-19 spread, the hotel for quarantine have been determined randomly. In these days, we can choose "premium quarantine stay package" in advance . This article is summary of premium packages which I asked each hotel. Note: Information in this article might be old. It's better to confirm the latest plan to the hotel. Note: Only Hotel Istana can be booked via its homepage so far. As the other hotels don't show their premium package plans on their homepage, you need to contact them through their reservation E-mail address or "Contact us". マレーシア入国とともに14日間ホテルで隔離されます。当初は滞在ホテルがランダムに割り振られていたようですが、より快適なプレミアムプランが追加されました。各ホテルにどんなプランがあるのか聞いてみたので、聞いた内容をまとめます。 ※情報が古い可能性があるので、念のため最新情報を各ホテルに確認したほうがよいかもしれません。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第1回】ソムリAI ~決定木編~

最近ブームのAI(機械学習)に手を出しました。まずは、決定木(Decision Tree)というモデルを使って「ソムリAI(ワインソムリエAI)」を作ってみようと思います。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day0:渡米前にやっておくこと】

UMASS Lowellの卒業式@Bostonについて、計画の立て方やら行く前にやっておくことやらをまとめておきます。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第6回】乳がん診断AI その1

ソムリAI(ワインソムリエAI)で使った手法で乳がん診断AIを作ってみます。まずは決定木とニューラルネットワークの2つのモデルを試してみます。かなり高性能なモデルができました。名医誕生かもしれません 笑

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第3回】ソムリAI ~ニューラルネットワーク編~

AI(機械学習)やってみた、第3弾です。「ニューラルネットワーク(Neural Network)」を使ったソムリAIを作ってみようと思います。”ニューラルネットワーク”、見るからにAIっぽい名前ですよね。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day5:帰国】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。5 日目にして帰国なのです。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編)【Day 4:卒業式】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。4 日目は卒業式本番です。とても賑やかでアメリカンな式典でした。ただしあいにくの雨、僕曇り男なのに。。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第2回】ソムリAI ~ロジスティック回帰編~

AI(機械学習)やってみた、第2弾です。前回は決定木(Decision Tree)を使ったソムリAI(ワインソムリエAI)を作りました。今回は「ロジスティック回帰(Logistic Regression)」というモデルを使ったソムリAIを作ってみようと思います。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day2:晩餐会】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 2日目は午前中はボストン観光、夕方から Hooding ceremonyという卒業生(大学院生)向けの晩餐会です。卒業式で被るHoodをもらいました。

『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト』 ☆5

一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している「Deep Learning for GENERAL (通称G検定 ) 」 の公式テキスト 。 ディープラーニングについて1冊で網羅的によくまとめられているので 、 ディープラーニングの入門書としてもおすすめです 。 ついでに勢いで資格も取ってしまいました 。 AI人材への第一歩なのです 笑