旧ソ連からの独立後の貧しい中で新しい国の柱としてITとバイオに注力し、IT先進国となったエストニアについての本。シンガポール同様、インフラ・規制が未整備な小国が特定の産業に集中することで先進国を越えるトップランナーになれるのです。産業の選択と集中・ITに明るい政治家・インフラの整備・教育がカギのようでした。


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この本を読むとわかること
エストニアの歴史・風土と社会
- おとぎの国のような中世の面影を色濃く残す首都タリン
- ストックホルム・サンクトペテルブルク・ヘルシンキが東京~大阪間よりも近いという地の利
- 周辺国に翻弄されたエストニアの歴史
- ハンザ同盟下で北欧の重要な商業都市として発展
- 現在の町並みはこの頃のドイツの影響
- デンマーク・ロシアに勝ったスウェーデンによる「古き良き統治時代」
- ドイツ貴族が実権を握り続けたロシア帝国時代
- ロシア革命に乗じたつかの間の独立とソ連時代
- 教育レベルが高く相対的に賃金の低いエストニア
- 第一位の貿易相手国フィンランドのIT企業が多数進出
- エストニア生まれのSkype
エストニアのIT戦略
- 資源の限られた小国が選択したIT産業・バイオ産業への選択と集中
- エストニアのIT政策
- シンガポールのようなIT立国・IT教育を掲げた「タイガーリープ(トラの躍進)プロジェクト」
- 国中に無料インフラを張り巡らせる「WiFi無料化の草の根運動」
- インターネット投票の導入
- ITに詳しい政治家たちが政策立案・実行をリード
- 評判の良い公共の電子サービス
エストニアの情報通信基盤
- 国が作った共通情報基盤「X-Road」を軸としたITサービスの構築・提供
- エストニアの国民IDカードに含まれる個人情報と先進性
- 認証用証明書と電子署名用証明書の使い分け
- 認証用として使用できない日本の公的個人認証サービスの証明書
- 個人メールに転送するために使われる「中継アドレス」として国民に発給される公的電子メアド
- 公的電子メアドは広く公開
- DigiDocというエストニア政府謹製の「包括的デジタル署名アーキテクチャー」
- エストニアIDカードの「汎用的デジタル署名・文書」という概念を他国にも普及させるための「OpenXAdESプロジェクト」
- 情報授受インフラでありエストニアIT戦略のバックボーンである「X-Road」
- 完全性(壊れない)・可用性(いつでも使える)・機密性という3つの重要ポイント
- X-Roadサーバーを自分で立てる・自システムをX-Roiadポータル経由でつなぐという2つの利用方法
- 中央サーバー・分散サーバー・X-Roadで構成される電子政府アーキテクチャー
- 公的システムだけでなく、銀行など民間69のサービス提供者と366のサービス利用者も接続
インターネットによる行政サービス
- 市民向けサービス
- エストニアIDカードを使ったインターネット投票
- 市民の立法提案も可能なeーデモクラシー(TOM)
- 出願・入学手続きを一貫して行える教育情報システム
- 企業向けサービス
- 公証人不要な電子登記
- 公務員向けサービス
- 紛失届・被害届がネットででき、警官の巡回路も見られるエストニア警察
- ペーパーレス・遠隔参加も可能な電子閣議
- 新たなサービスの動き
- 保険・画像・予約・処方箋を電子化して共有する電子医療
- 携帯電話やSMSを使用した決済・通知などのサービス
- 電子マネー・免許証などのエストニアIDカードの適用範囲拡大
エストニアの将来ビジョン
- 市民のインターネット普及率・接続率を高めるためのIT政策の強化
- ITを使った生産性向上による国際的競争力強化
- 透明性が高く効率の良い公共サービスの提供
- 市民・企業の満足度がKPI
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