チェコ出身で、東京・メキシコ五輪を連覇した女子体操のチャスラフスカと、女子体操史から見る社会主義国家とその崩壊という面白い切り口の本。これを読むまでは知らない選手でしたが、すさまじい生き様でした。東欧諸国の対西欧国観・ロシア観がよく分かるのです。
ヨーロッパは都市国家の時代から国家が林立していました。ヨーロッパの中で割と大きく見えるドイツが日本と同じくらいの面積なので、小国が寄せ集まっていると言えます。そこに宗教やらイデオロギーやら経済力やらの違いがあるものだから争いが起きないはずが無く、小国は大国に翻弄されつつ、したたかに生き残ってきたというのがヨーロッパの歴史なのです。
オーストリア・ハンガリー・ロシア・ドイツに囲まれたチェコも例外ではなく、ナチスを恐れた英仏にミュンヘン協定によりズデーデン地方を割譲されたり、戦後はソビエト陣営に入り”クレムリンの優等生”と呼ばれたりと時代に翻弄されつつ生き残ってきました。ナチスを敵対視するチェコ人の国民性は”強制せず、人間的であろうとすること”であり、社会主義崩壊のきっかけとなったビロード革命において1人の死者も出さなかったことに象徴されます。近隣のルーマニアでは権力を私物化したチャウシェスクが無残に処刑されたのとは対照的です。
陰惨な時代を信念を持って生きたチャスラフスカはとてもとても強い人だったんだろうなぁと思います。以前観光でプラハを訪れた際には街のあまりの美しさにしばし呆然としてしまいました。中世の建造物はオレンジの屋根で統一されていてとてもきれいでした。再訪したい国トップなので、今度訪れるときにはチャスラフスカゆかりの土地も訪れてみたいのです。

ヨーロッパは都市国家の時代から国家が林立していました。ヨーロッパの中で割と大きく見えるドイツが日本と同じくらいの面積なので、小国が寄せ集まっていると言えます。そこに宗教やらイデオロギーやら経済力やらの違いがあるものだから争いが起きないはずが無く、小国は大国に翻弄されつつ、したたかに生き残ってきたというのがヨーロッパの歴史なのです。
オーストリア・ハンガリー・ロシア・ドイツに囲まれたチェコも例外ではなく、ナチスを恐れた英仏にミュンヘン協定によりズデーデン地方を割譲されたり、戦後はソビエト陣営に入り”クレムリンの優等生”と呼ばれたりと時代に翻弄されつつ生き残ってきました。ナチスを敵対視するチェコ人の国民性は”強制せず、人間的であろうとすること”であり、社会主義崩壊のきっかけとなったビロード革命において1人の死者も出さなかったことに象徴されます。近隣のルーマニアでは権力を私物化したチャウシェスクが無残に処刑されたのとは対照的です。
陰惨な時代を信念を持って生きたチャスラフスカはとてもとても強い人だったんだろうなぁと思います。以前観光でプラハを訪れた際には街のあまりの美しさにしばし呆然としてしまいました。中世の建造物はオレンジの屋根で統一されていてとてもきれいでした。再訪したい国トップなので、今度訪れるときにはチャスラフスカゆかりの土地も訪れてみたいのです。