予測や管理が難しい「イノベーション」をどうすればコントロールできるか(コントロールできないのか)についての本。イノベーションの特徴である「一定の習性(規則性・類似性)」「自由な移動」「破壊的側面」に着目するのがポイントのようです。
↑気になったらここからポチっと(買ってくれるとお小遣いが入ります)↑
この本を読むとわかること
イノベーションとは何か
- イノベーションとは「経済的な価値」を生み出す「新しい」もの
- 発明や科学的発見≠イノベーション
- イノベーションつきものの「破壊される側」
- 時間差で現れるイノベーションの影響
- 「時間差」が生むイノベーションへの抵抗
- 時間とともに「逓増」するイノベーションの効果
- イノベーションによって発生する不均衡やボトルネックが次のイノベーションを誘発
企業家がなぜ必要なのか
- 新規性の高い試みに経済性度外視で飛び込むのが企業家のマインド
3つの基本ルール
- イノベーションが持続的に行われるようになったのは産業革命以降
- 産業革命以前の1000年間では変わらなかったGDPが産業革命以降は指数関数的に上昇
- 産業革命で出そろったイノベーションのための3要素
- 私有財産制度・科学的な合理主義・資本コストの低下
イノベーションをめぐるトレードオフ
- プリウスやiPhoneなど画期的なイノベーションの後が改善ばかりになってしまう理由
- MITが発見した「生産性のジレンマ」
- 「ラディカルなイノベーション」を製品化するための「累積的なイノベーション」
- 日本企業を象徴する「イノベーションのジレンマ」
イノベーションはマネジメントできるか
- 基本は研究開発機能の内製化
- 短期的にイノベーションを管理しようとすることで発生する「イノベーションっぽく見えるもの」
- 放置することが肝要
- イノベーションを生み出すためのコーポレートベンチャーキャピタルとオープンイノベーション
成長を停滞させた犯人は誰か
- 日本の高度成長を支えたイノベーションとオイルショック以降の停滞
- イノベーションの停滞は「失われた20年」よりもっと前に発生
- 収益性の低い産業を残存させITやバイオなどの成長産業への資本配分を阻害した銀行の「追い貸し」
日本人はイノベーションに不向きなのか
- 魚群探知機からガラケーまで、戦後日本のイノベーション100選
- 産業別、日本の得意分野と苦手分野
- 日本の経済成長を牽引したのはラディカルなイノベーションではなく累積的なイノベーション
- 累積的なイノベーションに適した日本型の雇用体系
閉じ込められるイノベーション
- 設立から10年たつと急激にROAが落ち始める日本企業と、ROAを維持し続けるアメリカ企業
- 素早くビジネスポートフォリオを変えられるかが収益性を維持する違い
- 「長期的」を言い訳に変革のスピードが遅い日本企業
- 研究開発や企業の中心を担う「コア人材」の流動性が低いのが日本の大きな特徴
野生化と「手近な果実」
- イノベーションが多いように見えて多くが国防総省のDARPAに起因するアメリカの台所事情
- 手っ取り早く成果を出したいがために発生する「手近な果実」問題
格差はイノベーションの結果なのか
- トマ・ピケティ「21世紀の資本」で提唱された、格差の原因は「資本収益率>経済成長率」という分かりやすい図式
- アメリカと比較して高額所得者への富の集中度数が低い日本
- 日本では低所得者層のさらなる低所得化が問題
- 非正規労働者の増加と非正規労働者の正規職員への代替が問題の根幹
野生化にどう向き合うか
- イノベーションのタネづくり
- 大学における基礎研究の強化
- イノベーションによって代替された人々へのケア
- 雇用保障のコスト負担を企業から政府へ
- イノベーションと補完的なタスクができる人の増加
↓気になったらここからポチっと(買ってくれるとお小遣いが入ります)↓