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『アフリカを食い荒らす中国』☆4

政府・企業・個人が一丸となってアフリカ諸国を開拓した中国のストーリー。2009年に発刊された本ですが、当時アフリカで起きていた米中の対立や将来の対決を見越してアフリカ諸国を取り込もうとする中国政府の思惑など、現代に通じる伏線のようなものが描かれていて興味深かったです(国連で米中が対立していますが、アフリカは中国寄りですよね)。

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この本を読むとわかること

暗黒大陸のために敷かれた深紅の絨毯

  • ほぼすべてのアフリカの首脳が集まった2006年の北京サミット
    • アフリカ向けに開催されたので西側諸国のマスコミのほとんどは存在に気付かなかった
    • 謁見式のような各国首脳と胡錦涛の写真撮影会
  • 欧州アフリカ間の貿易の拠点として注目されるモロッコ
    • EU・アメリカ・アラブ諸国と自由貿易協定を結んでいるアフリカ唯一の国

「極西」を見つけた中国人

  • 膨大な投資・企業の参入に対する現地人の反発とゲリラによる中国人の誘拐
  • 一族から資金を集めてアフリカに行き、回収のために猛烈に働く中国人
    • リスクテイクと旺盛な需要・競争相手の欠如がアフリカにおける中国躍進の原動力
  • エアコンのきいたホテル・執務室にこもる旧宗主国の経営者と、いつも現場にいる中国人職長
  • 情報・法律顧問・無利子融資を提供する中国政府と、成功を夢見てリスクをとる国民性
  • 現地権力者の近くにいることで「政治的な潮目」と「ビジネスチャンス」を確実に把握する現地中国人

コンゴの森の中で

  • 中国企業によって切り倒されイケアに行くか、イギリスで床材になるコンゴの大木
    • 中国はイケアの最大の木材サプライヤー
    • コンゴ以外にもアフリカ各国の森林を伐採し輸出する中国企業

中国・アフリカ関係の小史

  • 明の時代に大艦隊を率いてケニアに到達した鄭和
  • 1995年の江沢民主席の中国訪問以降加速した中国企業のアフリカ進出

労働者は中国人に-豪勢な黒人指導者たち

  • 沿海部の向上に殺到する農村の若者と職の奪い合い
    • 条件の悪化する中国国内労働市場に見切りをつけ海外にわたる技能工
    • 2年間の海外労働で帰国後結婚して店を1件出せるカネが貯まる
  • 中国人がアフリカで必要とされる理由はアフリカの政治家・企業経営者に問題があるから
    • アフリカの政治家や官僚は企業を汚職の源泉とし、自らを脅かす中産階級を育てようとしない
  • 中国企業と組んでインフラ整備・都市建設を行いその実績をもとに政治家になろうとするアフリカ人エリート
  • 政治家をバックにアフリカに進出し実質最低賃金以下で現地人を働かせる中国企業
    • 現地人労働者の中国企業への強い不満

サハラのウラン・ラッシュ

  • 石油価格の高騰に端を発するアフリカでのウラン発掘ラッシュ
  • 欧米資本がアフリカから資本を引き揚げ、中国に向かった1990年代に中国資本がアフリカに流入
  • IMF・世界銀行の圧力を背景にしたニジェールの産業全面民営化という大きなチャンス
    • 売り出された様々な企業を相次いで買収
    • IMFの善意の政策、特に地方分権がニジェールの財政を破綻させアフリカ屈指の最貧国に追い込んだ

続々と上陸する廉価品

  • アフリカを席巻する格安の中国製日用品
  • 安価な中国商品で国民の人気取りをしたいが自国市場を乗っ取られたくないというアフリカ諸国共通の課題
    • セネガルが考えた一つの有効な解決策

独裁者の武器はメイド・イン・チャイナ

  • ルワンダの大量殺戮で使われた鉈は大量に輸入された中国製

石油が第一

  • アフリカで中国が唯一自国の設備で石油を採掘できる国がスーダン
    • クリントン政権によって「ならず者国家」に指定されたスーダンに武器を提供するとともに国連安保理で一貫してスーダンを擁護
  • すでに欧米の旧宗主国が持っていたアフリカの石油利権
    • インフラ整備の巨大プロジェクトに資金を出すという「小切手外交」で食い込んでいった中国

新たな賭け

  • アフリカ各地で発生する米中のつばぜり合い
    • コンゴの米国大使館の職員を3倍に増強し中国の入札に自国企業も必ず参加させるアメリカ
    • 世界の中国大使館で第二の規模を誇るエチオピアの大使館
    • 現地政治家をカネで味方につける中国流の外交術
  • 米中以外にアフリカの石油争奪戦に参加するアラブ・ヨーロッパ・BRICS各国
    • 米軍がアフリカに展開しているというアメリカの強み
    • 対抗してアフリカにおける軍事力をひそかに増やす中国

機関車「中国」があえぎ始める時

  • アフリカで光ファイバー網を敷設するファーウェイ
  • 得られる見返り・保障・被害にあう確率を天秤にかけ、地雷原をものともしない中国人労働者
  • アフリカにおける中国ビジネスを陰で取り仕切る中国国際基金管理有限公司(CIF)
  • アフリカ進出をより競争の厳しいオセアニアや南米、長期的には欧米市場への参入の試金石にしようとしている中国
  • アフリカにおける中国人への訴訟・拘留
    • 司法が裁きたくても政治的に裁けないのが中国企業
  • 迫害を受ける中国人労働者と現地人女性との間の混血児

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ベストビュー(過去1カ月)

『九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness』 ☆4

魔窟とも言われた香港の九龍城の住人へのインタビューや、在りし日の写真集。香港の本土返還に伴い取り壊されてしまっているけど、その怪しさに妙に惹かれるのです。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編)【Day 4:卒業式】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。4 日目は卒業式本番です。とても賑やかでアメリカンな式典でした。ただしあいにくの雨、僕曇り男なのに。。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day2:晩餐会】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 2日目は午前中はボストン観光、夕方から Hooding ceremonyという卒業生(大学院生)向けの晩餐会です。卒業式で被るHoodをもらいました。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day0:渡米前にやっておくこと】

UMASS Lowellの卒業式@Bostonについて、計画の立て方やら行く前にやっておくことやらをまとめておきます。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day5:帰国】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。5 日目にして帰国なのです。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day1:ボストンへ】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 1日目は移動だけで終わりました。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day3:終日観光】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。3 日目は終日フリーなので、ゆっくりボストンを観光しました。

『女たちの王国 「結婚のない母系社会」中国秘境のモソ人と暮らす』☆3

雲南省と四川省の境にある「世界で最後の母系社会を営むモソ族」の社会に入り込んだ中華系シンガポール人女性の手記。結婚という概念がない・一夫一妻制でもないなど、父系社会が当たり前の我々にはイメージしづらい世界ですが、命をはぐくむ女性を中心とした母系社会のほうが生物としては正しい在り方なのかもしれません。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第3回】ソムリAI ~ニューラルネットワーク編~

AI(機械学習)やってみた、第3弾です。「ニューラルネットワーク(Neural Network)」を使ったソムリAIを作ってみようと思います。”ニューラルネットワーク”、見るからにAIっぽい名前ですよね。

『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト』 ☆5

一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している「Deep Learning for GENERAL (通称G検定 ) 」 の公式テキスト 。 ディープラーニングについて1冊で網羅的によくまとめられているので 、 ディープラーニングの入門書としてもおすすめです 。 ついでに勢いで資格も取ってしまいました 。 AI人材への第一歩なのです 笑

ベストビュー(全期間)

Malaysia Quarantine Premium Package 【番外編】Malaysia赴任記 隔離ホテル情報

Once entering Malaysia, we need to be quarantined for 14days. At the beginning of COVID-19 spread, the hotel for quarantine have been determined randomly. In these days, we can choose "premium quarantine stay package" in advance . This article is summary of premium packages which I asked each hotel. Note: Information in this article might be old. It's better to confirm the latest plan to the hotel. Note: Only Hotel Istana can be booked via its homepage so far. As the other hotels don't show their premium package plans on their homepage, you need to contact them through their reservation E-mail address or "Contact us". マレーシア入国とともに14日間ホテルで隔離されます。当初は滞在ホテルがランダムに割り振られていたようですが、より快適なプレミアムプランが追加されました。各ホテルにどんなプランがあるのか聞いてみたので、聞いた内容をまとめます。 ※情報が古い可能性があるので、念のため最新情報を各ホテルに確認したほうがよいかもしれません。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第1回】ソムリAI ~決定木編~

最近ブームのAI(機械学習)に手を出しました。まずは、決定木(Decision Tree)というモデルを使って「ソムリAI(ワインソムリエAI)」を作ってみようと思います。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day0:渡米前にやっておくこと】

UMASS Lowellの卒業式@Bostonについて、計画の立て方やら行く前にやっておくことやらをまとめておきます。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第6回】乳がん診断AI その1

ソムリAI(ワインソムリエAI)で使った手法で乳がん診断AIを作ってみます。まずは決定木とニューラルネットワークの2つのモデルを試してみます。かなり高性能なモデルができました。名医誕生かもしれません 笑

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第3回】ソムリAI ~ニューラルネットワーク編~

AI(機械学習)やってみた、第3弾です。「ニューラルネットワーク(Neural Network)」を使ったソムリAIを作ってみようと思います。”ニューラルネットワーク”、見るからにAIっぽい名前ですよね。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day5:帰国】

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【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編)【Day 4:卒業式】

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【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第2回】ソムリAI ~ロジスティック回帰編~

AI(機械学習)やってみた、第2弾です。前回は決定木(Decision Tree)を使ったソムリAI(ワインソムリエAI)を作りました。今回は「ロジスティック回帰(Logistic Regression)」というモデルを使ったソムリAIを作ってみようと思います。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day2:晩餐会】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 2日目は午前中はボストン観光、夕方から Hooding ceremonyという卒業生(大学院生)向けの晩餐会です。卒業式で被るHoodをもらいました。

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