元JICA理事長による日本人にとってはニッチな国々の地政学解説。ロシア隣国やアフリカ、南米、南太平洋諸国など普段あまり意識しない国や地域の地政学が分かるのです。いずれの地域でも中国の進出は盛んであり、隣の大国との付き合い方は日本の国益に直結するのだと思いました。

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この本を読むとわかること
自由で開かれたインド太平洋構想:日本の生命線
- 明治以来重要なルートであったインドから中東へ至る海路
- 開かれたインド洋を確保する手段としての日英同盟
- 中東からの原油の供給難によって起こった石油危機
- OECD加盟国である日本の開発援助における制約
- OECD非加盟国である中国との「できること」の違い
ロシアとその隣国たち:独立心と思慮深さを学ぶ
- 「アイデンティティ」の大切さ:ジョージアとアルメニア
- 「文明の十字路」と呼ばれるコーカサスの国々
- ビザンチン・イスラム・モンゴルに侵略され、トルコ・イラン・ロシアという大国に囲まれながらも存続しているジョージアとアルメニア
- アイデンティティの核となる「宗教」と「言語」
- キエフで聴くオペラ「ナブッコ」:ウクライナ
- ポーランド・リトアニア・オーストリア・帝政ロシア・ソ連に支配され独立国家が作れなかったウクライナ
- 肥沃な土地を農業生産基地として利用し、チェルノブイリ原発の建設による重工業化の推進などウクライナを重視したソ連
- 常に周囲から圧迫されていると感じ、それに強く反発するのがロシア
- 日本に「マンネルヘイム」はいないのか:フィンランド
- 600年にわたるスウェーデンからの支配と、帝政ロシアによる解放
- ロシア化政策への反発と独立運動
- 独立の父であり国民的英雄であるマンネルへイム
- 第二次大戦後に資本主義・民主主義を維持しながら東西陣営にも属さず、中立を守ったフィンランドの安全保障感覚の強さ
- 「過敏な大国」との付き合い方:ロシア
- 清国からの遼東半島租借によって一気に進んだ鉄道建設と南進
- 人口が減少する極東地域における中国の圧力への対抗という大きな課題と日本のチャンス
フロンティアとしてのアフリカ:中国の影と向き合う
- 米作支援で難民の自立を:ウガンダ
- 恵まれた北部を重用し南部との対立をあおるというイギリスの植民地統治法
- 独立後も繰り返された政変・クーデター・内戦
- 難民を自国で受け入れにくい日本が行ってきた難民受け入れ国への支援・職業訓練
- 「日本式小学校」の伝統を世界へ:エジプト
- 規律やしつけの浸透を目的にエジプトで導入が進む日本式小学校モデル
- 軍人出身で規律の重要さを理解しているエルシーシ大統領が推進
- 貧しい国を支援するのはなぜか:ザンビアとマラウイ
- アフリカにおける「資源の呪い」
- 1人1日88セントで暮らす本当の「貧しいアフリカ」であるマラウイ
遠くて近い中南米:絆を強化するために
- 「日系人」を超えた関係を築く:ブラジル
- 流量単体で世界の河川の25%、森林や地下水など周辺も含めると世界の河川の67%の水を保有するアマゾン川
- 第二次大戦前の日本人排斥運動によってアメリカからブラジルに移住した日本人移民
- 1990年代に増えたブラジル日系人労働者の日本移住
- 日系人を支援して外交官などにするための現地大学への援助という選択肢
- インフラ整備で大国の統合を支援する:コロンビア
- 近代日本の外交史に全く登場しないコロンビア
- カンボジアでノウハウを積み重ねた日本の地雷除去技術の供与
- ペットボトルや空き缶などのありふれたもので作られるコロンビアの地雷
「海洋の自由」と南太平洋:親密な関係を維持できるか
- ラバウルで信頼を得た今村均:パプアニューギニア
- 食糧の自給を推奨し米軍にラバウルを回避させた今村均
- 餓死寸前だったガダルカナル島の兵士1万名の救出劇
- 南太平洋と海洋国家日本:フィジーとサモア
- 南太平洋諸国にも驚異的なスピードで進出する中国
揺れるアジア:独裁と民主主義の狭間で
- 日本の国際援助はどうあるべきか:ミャンマー
- 軍政の弊害としての経済発展の遅れ
- ヤンゴンのインフラ再開発・高速鉄道網の欠如・産業化・農業振興・人材不足など山積するミャンマーの課題
- 途上国の法整備を支援する:ベトナム
- アジア各国で実を結ぶ日本の法整備支援事業
- 学生の8割が外国人でグローバル人材育成に特化する海外では知名度の高い「国際大学」
- ジャングルから生まれた民主国家:東ティモール
- 少数の革命リーダーの次の世代に必要な「多数の有能な官僚」
- パミール高原からアフガニスタンへ:タジキスタン
- 東西に連なる山脈で南北に分断されているタジキスタン
- 中国によって建設された南北縦断トンネル
- 国の分断・内戦の歴史を超えて統合するための「強権政治」
世界の地図の中を生きる日本人
- 「ソフト・パワー」の作り方
- 国際会議はVIP同士のリレーション作りの場
- 会議に臨み合意形成をするのは実務者の仕事で、コミットメントを示すのがトップの仕事
- 1950年の「世界」と「日本」:中曽根康弘の欧米旅行
- 30代前半で国会議員・地方首長・経済界の重鎮とともに戦後すぐの世界を歴訪した中曽根康弘
- 戦後ドイツを復興に導いたアデナウアーとの出会い
- 冷戦の厳しさを実感し、アメリカの圧倒的な国力を見たことが中曽根外交のルーツに
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