マレーシアのアブドゥル・タイブ・マームドという1人の男がボルネオの熱帯雨林をどのように破滅に導いたか、森の民の文化がどのように破壊されたかについての本。多民族国家マレーシアのマイノリティからの視点で読み解くマレーシア近代化の光と影。マレーシア企業が木材ビジネスをグローバルに取り仕切っているなんて知らなかったのです。


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この本を読むとわかること
金の動きを追え
- サラワク州首相タイブがコントロールする木材企業群
- タイブに連なり甘い汁を吸う政治家たち
- ローン・バック・スキームという古典的なマネーロンダリング手法
- タイブを裏切った内部告発者の悲惨な末路
失われた楽園
- 東南アジア最後の移住生活する狩猟採集民族ペナン人
- 1ヘクタール内にヨーロッパのすべての森より多い樹種があるボルネオ
- 伐採された森の跡地に植えられたオイル・パーム
- オイル・パームのプランテーションによる自然破壊
- 先住民の貧困と病気、先祖伝来の土地の収奪
- 発見からわずか120年で破壊された「気高い未開人」ペナン人の文化と生活
ホワイト・ラジャ
- イギリスに二束三文で売却されたサラワク地域
- イギリス政府によるサラワク・北ボルネオ(現在のサバ州)・シンガポールのマラヤ連邦併合
- マレーシア統一国家構想とサラワクでの反対運動
サラワクのマキャヴェリ
- キリスト教系マレー人・華人が多いサラワクの特徴
- 支配者層イスラム系マレー人の基盤の弱さ
- クアラルンプールの連邦政府の支援のもとタイブが樹立したサラワクのマレー・ムスリム連合政権
- ブミプトラ政策によりマレー人に統合され始めたサラワクの人々
- 政治家が発行する木材伐採ライセンスと莫大なキックバック
- 選挙費用の原資であり、汚職による政治基盤維持
- サラワクと対照的に原生林が残るブルネイ
- マレーシア国営企業ペトロナスが依存するサラワクで採掘される石油と天然ガス
吹き矢とブルドーザー
- 木材企業による先住民の収奪とスズメの涙ほどの補償
- ペナン人の原生林伐採反対運動と、マレーシア中央政府による抵抗運動の排除
- マハティールによる弾圧
- ボルネオの原生林を守りペナン人と戦うことを選んだスイス人ブルーノ・マンサー
ブルーノ・マンサーの遺産
- サラワク高等裁判所による「先住民の土地の権利」という画期的弾圧
- 司法の独立に対するマハティール政権の弾圧
オフショア・ビジネス
- 木材ビジネスのカラクリ
- UBSなど東南アジアに支店のある多くの銀行が加担する木材ビジネス
森林破壊を追って
- 東南アジア・アフリカ・南アメリカ・オーストラリアの森林を破壊するマレーシア木材企業
- 国際NGOを中心とする伐採反対運動の成果
- 汚職と罰金を繰り返すマレーシア森林伐採企業の得意先である日本市場
緑の荒廃地
- 全国土の1/8以上を占めるマレーシアのオイルパームプランテーション
- 経済面的な恩恵と先住民の居住地の破壊
- 急速な森林破壊の最大要因
- アフリカ原産のオイルパームが重宝される理由
- 「認証ラベル」ビジネスの怪しさ
- 第三者的存在と呼べない認証団体
- 原生林に続き居住地まで奪われているサラワクの先住民
- 巨大ダムの建設と強制移住
- マレーシア政府が進めるサラワク再生エネルギー回廊計画とサラワクの工業化
汚職なき熱帯雨林
- 国際的な非難の高まりとマレーシア汚職行為防止委員会による調査の開始
- ナジブ元首相も依存したサラワクの得票
- タイブの権力基盤を侵食した天然資源の枯渇とデジタル革命
- 独立して50年経った今でも身分証明書がなく選挙権もないマレーシア先住民
- マレーシア政府に遠慮してみて見ぬふりをする各国政府
- 各国政府の行動がなければ動けないインターポール
- ペナン人による抵抗運動の成果
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