第二次大戦中に書かれた市場経済史の古典的名著。日本では1975年に邦訳版が出版され、28刷を記録するロングセラーになっているそうです。金本位制などを特徴とする「19世紀文明」の崩壊と、ファシズムと自由主義市場の登場という「大転換」をテーマに、19世紀文明の誕生とその隆盛・20世紀前半における滅亡を描いた「20世紀の古典」なのです(メチャ大作!)。


↑気になったらここからポチっと(買ってくれるとお小遣いが入ります)↑
↓気になったらここからポチっと(買ってくれるとお小遣いが入ります)↓
↑気になったらここからポチっと(買ってくれるとお小遣いが入ります)↑
この本を読むとわかること
国際システム
平和の100年
- 19世紀文明におけるパワーバランスのシステム・国際金本位制・自己調整的市場・自由主義的国家
- 環境・状況に合わせて変化する自己調整的市場という幻想
- 保護主義という自由市場の阻害要因
- パワーバランスのシステムの崩壊による経済の機能停止・第一次大戦の勃発
- 平和をもたらしていた国際金融業
保守の1920年代、革命の1930年代
- 第一次大戦によって崩壊した政治的安定と戦後図られた19世紀文明への回帰
- パワーバランスのシステムを取り戻すために作られた国際連盟
- 国際的金本位制への回帰
- 国際連盟・金本位制へのアンチテーゼとして台頭したファシズム・社会主義・ニューディール
市場経済の勃興と崩壊(1):悪魔のひき臼
「居住か、進歩か」
- 貧者に対する富者の革命と呼ばれる「囲い込み」
- 産業革命が生み出した自己調整機能を持つ市場システム
社会と経済システム
- 19世紀に生まれた経済による市場の支配
- 互酬・再分配・家政という生産と分配における秩序
市場パターンの展開
- 交換・取引を機能させる市場の本質
- 局地的市場・国内市場・遠隔地市場
- 互酬や再分配が支配する社会において抑制された市場の発展
- 重商主義・中央集権国家によって創造・統合された国内市場
自己調整的市場と擬制商品:労働・土地・貨幣
- すべての生産・販売・所得が市場で生まれる「自己調整的市場」
- 産業革命によって工業生産の機械化が後押しした市場経済化
- 自己調整的市場の副作用としての公害・環境破壊・企業の清算
- 市場の拡大と社会の抵抗というダブルムーブメント
スピーナムランド法:1795年
- 救貧法改革として施行されたスピーナムランド法
- ベーシックインカムの失敗例
- 自由な労働市場を持たない市場システムの欠陥
スピーナムランド法以前と以後
- 自由労働市場確立を妨げていた救貧法と職人条例
- 産業革命の進展で現れた農村の貧困者
貧民とユートピア
- 「貧民の出現をどう理解するか」という貧困問題の本質
- 16世紀イギリスにおいて初めて発生した流浪する貧困者とその対策
- 労働者を集約して自活しながら余剰を生み出すという後の社会主義思想の先鞭
政治経済学と社会の発見
- 産業革命後発生した大量の労働者の貧困問題
- 市場社会と国家の分離の必要性
市場経済の勃興と崩壊(2):社会の自己防衛
人間、自然、生産組織
- 救貧法改正による労働の商品化で成立した自己調整的市場
- 市場と直結し貨幣や市場の変動の影響を直接受けるようになった企業
- 企業を保護するための中央銀行制度・通貨制度の登場
- 資本家階級と労働者階級の対立と、その帰結としてのファシズム
自由主義的教義の誕生
- 自己調整的市場を構成する競争的労働市場・金本位制・国際自由貿易
- 人為的に作られた「自由放任」と自然発生的に生じた「自由放任の制限・規制」
- 保護主義を「集産主義的」と批判する経済的自由主義者
市場と人間
- 契約の自由化によって切り裂かれた血縁・地縁・同業者仲間などの非契約的組織
市場と自然
- 荘園農地の囲い込みなど私有化されていた土地が商品化されるまでの道のり
- 第一次世界大戦の勃発と経済的自給自足論
- 自由貿易主義から、農業関税などの保護主義へのシフト
市場と生産組織
- 金本位制における通貨政策の制約
- 市場の自己調整メカニズムを代替するために設立された中央集権の中央銀行
- 国際経済を重視する金本位制と、自国中心主義になりがちな中央銀行の対立
- 金本位制の限界と破綻
損なわれた自己調整機能
- 保護貿易・保護関税などの保護主義による国内の物価水準・賃金水準への負のスパイラル
- 中央銀行による貨幣分野の保護主義
- 市場への政治的介入(自己調整機能の阻害)
崩壊への緊張
- 19世紀後半から20世紀初頭における失業・階級間の緊張・帝国主義的対立という難問
- 保護主義の台頭による自己調整的市場の阻害
- 自己調整的市場を支えていた金本位制の崩壊
大転換の進展
大衆政治と市場経済
- 市場経済の確立によって切り離された政治と経済
- 市場経済の円滑な作動に不可欠な通貨価値の安定
- 国際連盟を含め全世界的に行われた金本位制への回帰という逆行
- 反動で起こった世界恐慌による民主勢力の弱体化とファシズムの台頭
- いち早く金本位制から離脱しニューディール政策をとったアメリカ
- 社会主義と自由主義経済の対立
社会変化の始動
- ファシズムというあらゆる民主的制度の破壊による市場経済の改革
- 市場経済システムの機能不全から生まれたファシズム
- 自己調整的経済の崩壊による最初の大転換としての社会主義国家建設
複合社会における自由
- 金本位制崩壊で可能となった各国独自経済政策・通貨政策
- 自由主義市場というもう1つの大転換
↓気になったらここからポチっと(買ってくれるとお小遣いが入ります)↓