日本にインターネットを持ってきたIIJの鈴木幸一さんによるタイトル通りの「インターネット日本書紀」。私NTTグループの社員ですが、「打倒NTT」を掛け声に90年代にWEBストリーミング配信・2000年代初頭にクラウドを見据えたデータセンター建設など、先見の明に感服したのです(時代が追い付かず結局うまくいかなかったのが残念。。)。


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この本を読むとわかること
黎明期:The long and winding road
- 従来の電話網とインターネットのネットワークとしての決定的な違い
- 電話網を活用したダイヤルアップ接続の発明
- 電話網をインターネットに活用することの限界
- インターネット接続を経産省ではなく総務省が管轄している理由
- 「情報」と「通信」の監督官庁の分離という弊害
- TCP/IPではなく、ISOが採択した「OSI」というプロトコルを担いだ日本の過ち
- NTTとNTTファミリー企業によるピラミッドが阻んだ新たな領域への積極投資
- ルーターなどの通信機器開発で日本が覇権を握れた可能性
- インターネットの可能性を過小評価した当時の大手日本企業・銀行
- 1994年に日本初のインターネットサービスプロバイダー免許を取得
日本から世界へ:インターネットの本場で勝負に挑む
- サービス開始後に加入してきた皮肉な大手企業たち
- インターネットサービスプロバイダーにとって重要なラストワンマイルの確保
- NTTの圧倒的優位性
- 電力会社との協業の可能性
- 多数のプロバイダを相互接続するインターネットエクスチェンジ事業の開始
- 電話と比較してインターネットが災害に強い理由
- 阪神大震災直後に作られた被災情報特設サイト
- 「個人の発信者による不特定多数の人々への情報伝達」というこれまでにないメディア
- 東日本大震災でも情報伝達の要となったインターネット
- アメリカ経由だったトラフィックをアジア各国をメッシュでつなぐという「A-Bone構想」の挫折
- 1990年代に日本で初めて行ったテレビコンテンツのストリーミング配信
- 日本未上場のにもかかわらず米ナスダック上場&大成功
壮大な夢の光芒:通信の巨人に挑む
- 電話網に寄生していたインターネットを専用の通信設備に載せるために設立したIIJの子会社CWC
- 時代に先行し過ぎた「ブロードバンド構想」
- 資金繰りに窮して倒産
- 経営者にやさしいが再建が困難な民事再生法と、債権者の担保行使権を認めない会社更生法
- 2000年代初頭にクラウドコンピューティングを見据えて作った大型データセンター
- Youtubeの10年前に構想・頓挫したコンテンツのストリーミング配信
- ラストワンマイルを握る電力会社との協業の頓挫
- CWC倒産によるIIJ信用不安解消のための宿敵NTTの支援受け入れ
反転:日本のインターネットはどこに向かうか
- ソフトバンクの通信業界参入とADSLの価格破壊
- 米ナスダックからの日本逆上陸
- ソフトウェアを「知恵」ではなく「労働時間に対する対価」として開発する日本のIT企業
- アメリカのIT産業と日本のIT利用産業
- 「ネットワークは処理をせずデータを送るだけ」というインターネットの思想が可能にしたクラウド
- 「政治家のIT音痴」という日本の課題
- 法的リスク・訴訟を恐れず突き進むアメリカの起業文化と真逆の日本企業
- 日本発の技術が世界を動かす可能性を秘めていたWinny
- 電話とネットのいいとこどりをしようとして失敗したNTTの次世代通信網(NGN)
- NTTが1社で垂直統合でネットワークを作るという電話屋の発想の限界
インターネットの世紀:インターネットが変えたこと、変えること
- 権力の産物でもあり、カウンターカルチャーの産物でもあるインターネット
- 湾岸戦争でGPSを統制した米軍
- ウィキリークスとスノーデン
- インターネットの恩恵を受けるテロリスト
- サービスごとに管理していた個人情報を統合したグーグル
- 古典的プライバシー権と積極的プライバシー権
- わずかな人手で大きなビジネスを可能にするのが最も効果的なネットの利用法
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