フェミニズムに傾倒し宗教にはほとんど縁のない行動派のアメリカ人女性と、イスラム教の厳格な聖典解釈者が、意外にも意気投合しながら一緒にコーランを読むという本。「女性はベールやヒジャブで体を覆い、肌を見せてはいけない」・「女性に教育を受けさせてはいけない」・「ジハードで死ぬと楽園に72人の乙女という報酬を約束されている」などの通説は実はコーランには一言も書かれていないのだそうです。


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この本を読むとわかること
章立てとポイントはこんな感じです。楽園に72人の乙女はいない
- 敬虔なイスラム教徒でさえコーランを通読していない
- コーラン研究者は何を研究しているのか
- トップレベルのマドラサ(イスラム学校)で教えられていること
- コーランとハディース(ムハンマドの言行録)を基に構築された複雑なイスラム法学(フィクフ)
- イスラム系テロリストのコーランの解釈はそれを選択的に読み都合のいいような解釈を加える
■第一部 起源を探る
「不穏」な三行
- 宗教間の敵意をあおるものと解釈されることのある「開端章」の最後の三行の正しい解釈
- 西洋的価値観から見たイスラム圏
- 現代の落とし子であるイスラム教原理主義者
- 若者が原理主義に染まる理由
- イスラム教の教義は「神の前ではみな平等」
ムハンマドの虚像と実像
- ムハンマドとコーランを侮辱した「悪魔の詩」という小説
- イギリスのイスラム教徒が特に過敏に反応した理由
- ムハンマドの言行であるスンナがイスラム教徒に及ぼす大きな影響
- 西洋人が十字軍の時代から持っているテロリストの宗教というイスラム教のイメージ
- 法律ではなく、方向性を示す道しるべとしてのコーラン
- イスラム法の硬直化という問題
- コーラン・スンナの示唆する「極端にはなるな」というメッセージ
- 盲目的な服従はイスラム教の精神に反する
マドラサ(イスラム学校)でコーランを学ぶ
- マドラサは「反西欧主義を刷りこむテロリスト養成工場」という9.11以降のイメージ
- 本来のマドラサの機能を衰退させたヨーロッパによる植民地支配
- イスラム圏から憎まれていないアメリカの自由・民主主義
- イスラム圏から憎まれているのはアメリカの政策
- 「パルダ」と呼ばれるイスラム教におけるカーテン・幕の概念
第二部 女性のジハード
男と女は違うのか
- イスラム教国で女性を制限するものの正体
歴史に埋もれた9000人の女性たち
- 中世に活躍した多くの学識ある女性イスラム研究者
- イスラム教国で女性が制限・迫害された歴史的背景
- 宗教的権威と女性の関係性
- 性的妄想をかえって助長するジェンダーの隔離
- 開明的な内容が書かれているコーランの「女性章」
第三部 政治と信仰
異文化といかに向かい合うべきか
- 異教徒が多くいるメディナで成立したイスラム教
- コーランに書かれている異教徒との共存
- 他宗教に対して寛容だったムガル帝国・オスマン帝国・スペインのイスラム国家
- コーランの「アラーは信者に非信者を友とすることを禁じたもうた」の歴史的背景・事実
イスラム教と正義
- イスラム教における正義・ジハードの正しい意味
- イスラム改革運動の原点
- ビン・ラディンが引用した「剣の章句」
- 対外戦争・テロの正当化
- 暴力をイスラム化したテロリストのジハード
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