宗教の構成要素のうち、通過儀礼に焦点を当てて深掘りした本。通過儀礼と一口に言っても成人式のようなライトなものから、禅僧の修行のようなヘビーなものまで多岐にわたるのですが、多くの通過儀礼に共通している要素は「分離・過渡・統合」なのだそうです。


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この本を読むとわかること
ダイジェストはこんな感じです。興味のある方はリンクをポチってみてください。宗教は私たちにとってどのような意味を持つのか
- 高度成長期に立正佼成会や創価学会などの新宗教が巨大化した理由
- 戦前に大阪で天理教が広まったのも同じ理由
- 宗教における需要と供給の関係
- 日本の男女別・世代別の信仰心とターニングポイント
- 信仰を持つきっかけとしての「貧病争」
宗教とは何か:その定義と現象
- 宗教学者のデュケルムによる宗教の定義
- キリスト教・仏教には当てはまるが、イスラム教には適用できない
- 汎用的に定義できない理由
- 通過儀礼の重要性
- 通過儀礼としての冠婚葬祭
- 3種類の通過儀礼:分離・過渡・統合
- 通過儀礼の中に3つのフェーズがある
- 沖縄久高島のイザイホーと呼ばれる神女になるための儀式
- 僧侶になるための修行
- 出家ではなく、修行を通過儀礼と位置付ける現代仏教の事情
- 大阿闍梨(生き仏)になるための比叙山の千日回峰行
- 全体で7年がかりの修行
- スポーツ選手のように体を作っていく修行メニュー
- 分離・過渡・統合が組み合わさった模範的な通過儀礼
- ムハンマド、キリスト、釈迦が経験した(とされている)通過儀礼
信仰・巡礼・神秘体験
- 親の信仰を受け継ぐ人(一度生まれ)と、自身で信仰を選ぶ人(二度生まれ)の違い
- 信仰を選ぶという通過儀礼
- 迫害という試練に対する耐性
- 通過儀礼としての巡礼
- メッカへの巡礼と伊勢巡礼の類似点、イスラム金融のルーツ
- 「巡礼」と呼ばれていた十字軍
- 光を見るという神秘体験における分離・過渡統合
- 神秘体験を口外することのリスク
宗教の危機・試練
- イエスの死後すぐに最後の審判は訪れなかったことに対して教会が打ち立てた「原罪」という救済論
- 原罪を活用した教会による救済手段の独占
- 贖罪における献金・免罪符の販売による経済基盤強化
- 堕落した教会組織に対する宗教改革という通過儀礼
- イエスの時代から迫害を受けてきたキリスト教徒の布教マインド
- キリス卜教徒に対する試練?通過儀礼と位置づけられた迫害
- 自らをモーゼに率いられて移住したユダヤ人の出エジプト記に自身をなぞらえたプロテスタン卜
- アメリカに移住したピルグリム(プロテスタント)の受難と感謝祭のルーツ