歴史学者が解説する、物流を切り口に世界史を読み解く本。世界史=覇権を握った国々の歴史であり、国力の源泉は経済力なので、視点を変えて物流目線で歴史を眺めるのも興味深いのです。


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フェニキア人や、スペイン・イギリスが作った東インド会社など、歴史の中で覇権を握った国は漏れなく交易・物流を支配していました。賢者は歴史から学ぶとも、歴史は繰り返すとも言いますが、アマゾンに代表されるリアルからネットへの物流革命も長い物流の歴史の延長と見ることができそうです。
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フェニキア人や、スペイン・イギリスが作った東インド会社など、歴史の中で覇権を握った国は漏れなく交易・物流を支配していました。賢者は歴史から学ぶとも、歴史は繰り返すとも言いますが、アマゾンに代表されるリアルからネットへの物流革命も長い物流の歴史の延長と見ることができそうです。
この本を読むとわかること
フエニキア人はなぜ地中海貿易で繁栄したのか
- フエニキア人が後続のローマ人・ムスリム商人・イタリア商人・オランダ商人・イギリス商人らに残した遺産
なぜ古代中国はヨーロッパに先駆けて経済発展したのか
- 始皇帝のEUにも似た改革
- 漢の武帝の国家による統制強化・財政再建(専売制・均輪法・平準法)
イスラム王朝はいかにして国力を蓄積したのか
- ムスリムの王朝としてのアッバース朝
- アッバース朝のインド洋交易
- イスラム圏のヨーロッパ諸国に対する優位性
ヴァイキングはなぜハンザ同盟に敗れたか
- ヴァイキングは海賊か、商人か
- ヴァイキングに対するハンザ同盟の優位性
なぜ中国は朝貢貿易により衰退したのか
- 東アジア・東南アジアにおける中世中国経済圏
- アラブ商人によりイスラム化し、現在もイスラム色の残るアジア圏
- 物流を軽視しスペインによって国力をそがれた中国
- 朝貢貿易の欠点
地中海はなぜ衰退し、バルト海・北海沿岸諸国が台頭したのか
- 金融・保険業が発達した先進国にもかかわらず覇権を握れなかったイタリア
- 地中海交易の覇権を握ったバルト海・北海沿岸諸国
喜望峰ル一卜は、アジアと欧州の関係をどう変えたか
- 喜望峰ルー卜の開拓により力関係が逆転したオスマン帝国・アジア諸国と、ヨーロッパ諸国
- ポルトガルをはじめとするヨーロッパ商人とアジア商人の違い
東インド会社は何を行ったのか
- 東インド会社の目的・革新性
- 東インド会社とローカル商人との関係性
- インド洋交易の覇権を握っていた中国商人をヨーロッパ諸国が駆逐できた理由
オランダはなぜ世界で最初のヘゲモニー国家となれたのか
- ヘゲモニー国家:経済面で何が正しいか決めることのできる国、経済的にその国に從わざるを得ない国
- オランダの交易におけるベースビジネスと高収益ビジネス
- オランダが海運を一手に握ったことで起こった物流の効率化
パクス・ブリ夕ニ力はなぜ実現したのか
- パクス・ブリタニ力:強大な艦隊を背景に植民地を広げ、イギリスが世界で二番目のへゲモニー国家となったこと
- イギリスの物流におけるイノベーション
- 海上交易を発達させるための法整備
- 覇権を握っていたオランダを駆逐したイギリスの優位性
- パクス・ブリタニ力と母を訪ねて三千里
国家なき民は世界史をどう変えたのか
- 世界初のキリスト教を国教にした国家であるアルメニア
- アルメニア発展の理由
- アルメニア商人と東インド会社との関係
- レコンキスタでイベリア半島を追われたセファルディム(ユダヤ人)
- アルメニア人とセファルディムの大きな違い
- セファルディムによる、ダイヤモンドネットワークの基礎作り
イギリスの「茶文化」はいかにしてつくられたのか
- 中国役人からの干渉・中国語という言葉の壁を排除するために作られた貿易用言語
- イギリスに輸入される紅茶は高価格であるにもかかわらず、低所得者層にまですそ野が広がった理由
なぜイギリスで世界最初の工業化(産業革命)が生じたのか
- ヨーロッパが対外進出しなければならなかった理由
- プロ卜工業化(繊維製品を中心とした農村地域の工業化)と産業革命の関係性
- プロ卜工業化がイギリス海運業に与えた影響
アメリカの「海上フロンティア」とは
- イギリスからの独立によって苦境に陥ったアメリカ海運業
- 世界大戦に対して中立政策をとったアメリカの通商政策
19世紀、西欧とアジアの経済力になぜ大差がついたのか
- 19世紀に起こったグローバリゼ一ション
- グローバリゼーションを実現できた背景
- アジア諸国がグロ一バリゼーションを起こせなかった理由
社会主義はなぜ衰退したのか
- 社会主義諸国における物流
- 経済成長率が西欧諸国よりも高かった東欧諸国が衰退した理由
- マルクス経済学における生産性の軽視