「制約のない完全な自由」を標榜する新自由主義の弊害を描いた本。タイトルの「ショックドクトリン」とは、災害や戦争などの大きなショックに便乗して、「復興」の名のもとに既存秩序を一掃し、新たな秩序を作ろうとする「惨事便乗型資本主義(ディザスター?キャピタリズム)」のことです。新自由主義を盲信することへの警鐘なのです。


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この本では、ノーベル経済学賞を受賞したフリードマンが提唱する新自由主義(公共支出の大幅削減・国有企業と銀行の民営化・貿易障壁の撤廃)を徹底的にこき下ろしています。本書のタイトルである「ショックドク卜リン」とは、戦争・災害等の大きなショックからの復興を新自由主義の教義の元、民間主導(=小さな政府)で行うことを示しています。民間で行うがゆえに極端な利潤の追求・住民のニーズの軽視などの弊害も大きいのです。
新自由主義の徹底的な否定なので、極論のようにも見えますが、読んでみると一理あるのです。どちらが正しいという二元論ではなく、多様な考え方があるという「幅」で捉えるのが正しいのかなと思います。
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この本では、ノーベル経済学賞を受賞したフリードマンが提唱する新自由主義(公共支出の大幅削減・国有企業と銀行の民営化・貿易障壁の撤廃)を徹底的にこき下ろしています。本書のタイトルである「ショックドク卜リン」とは、戦争・災害等の大きなショックからの復興を新自由主義の教義の元、民間主導(=小さな政府)で行うことを示しています。民間で行うがゆえに極端な利潤の追求・住民のニーズの軽視などの弊害も大きいのです。
新自由主義の徹底的な否定なので、極論のようにも見えますが、読んでみると一理あるのです。どちらが正しいという二元論ではなく、多様な考え方があるという「幅」で捉えるのが正しいのかなと思います。
この本を読むとわかること
かなリボリュ一ムがあり、上下2冊に分かれています。上巻では、ショックドク卜リンで使われる「ショック」の種類や、1970年代のチリのクーデ夕一からソ連崩壊までの歴史を新自由主義のもたらした惨事として解説しています。洗脳というショック療法
- 1950・60年頃にアメリカ人医師ユ一イン・キャメロンが行った人格の消去・人格の書き換え(デパターニング)の人体実験
- 感覚の遮断による洗脳
- CIAによるマニュアル化
- 人格の再構築の失敗
チリやラテンアメリカ諸国で使われたショック療法
- ノーベル経済学賞を受賞したミルトン・フリードマンが提唱した「純粋な資本主義状態」へのデパターニング
- チリの指導者層をフリードマン主義(シカゴ学派)に染め上げるために行われた知的帝国主義的手法
- チリのクーデターにおける3つのショック療法
- 南米の近隣諸国や30年後のイラクでも同じ手法を使用
- 軍事政権が行ったラテンアメリカの文化の徹底的な浄化
- 資本主義のユートピアを作るための公共支出の大幅削減・国有企業と銀行の民営化・貿易障壁の撤廃がもたらした結果
- 現地の外資企業と軍事政権のWin-Winな関係
サッチャーや鄧小平が使ったショック療法
- ショック療法に対する民主主義国家の耐性
- サッチャーが使ったフォークランド紛争というショック
- ブッシュ政権が9.11直後に同様のショック療法を模倣
- シカゴ学派(新自由主義)に傾倒したIMF・世界銀行
- フリードマンが後押しした鄧小平の改革開放
- 改革開放の弊害である勝ち組/負け組の分断
- その結果としての天安門事件
南アフリカにおけるショック療法
- 政治的自由と経済格差
- アパルトヘイト清算のための国営企業民営化(国家資産の大きな毀損)
ロシアにおけるショック療法
- ソ連崩壊につながったエリツィンによる3つのショック療法
- エリツィンのショック療法で儲けた人・民衆への影響
- ショック療法で実権を握ったプーチン
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