天草地域活性化のために熊本県が作った天草エアラインが数多の試練を乗り越えて開業し、経営を軌道に乗せ維持する困難さを描いたノンフィクション。航空産業には素人の県庁職員たちでも航空会社を作って運営できちゃうのです。天草に行きたくなりました。


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「天草に空港を作って、観光産業で地域活性化」が平成元年頃の細川護煕知事時代からの悲願であり、民間航空会社やディベロッパーを交えた検討が進んでいたのですがバブル崩壊により全て頓挫してしまいます。天草空港の建設は既に始まっているものの、肝心の航空会社の目星が付いていないというのが大きな課題に対して、熊本県が自前で航空会社を作って飛行機を購入しパイロットも自社養成するという決断をしたところから物語が始まります。
熊本県庁の素人の職員が駆けずり回って様々な困難を突破して天草エアラインを開業するまでが第一の山場・目新しさゆえ順調だった搭乗率が減少し始め航空機の整備費用もかさむようになってきた開業3年目以降の経営安定化の模索が第二の山場として描かれています。霞が関の国家行政の壁や第三セクターゆえの世論の非難(税の無駄遣い)・航空会社の系列を超えたアライアンスの組成に加えて、資金捻出のためのファイナンス・人材養成・航空会社OBの経営手腕などの企業経営に関連する内容が横糸として織り込まれています。実話を基にしており、登場人物も全て実名なのです。
天草に行ってみたくなる一冊でした。
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天草エアラインて知っていますか?
僕はこの本を読むまで知らなかったです。2000年に設立され、熊本県の天草空港を拠点に熊本・福岡・大阪に定期便を飛ばしている第三セクターのローカル航空会社です。天草には八代湾・天草湾の風光明媚な景色や海の幸、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に指定されている教会など、観光資源は豊富なのですがアクセスが悪い陸の孤島という欠点がありました。だからこそ潜伏キリシタン(今は隠れキリシタンて言わないんですね)が存続できたとも言えます。「天草に空港を作って、観光産業で地域活性化」が平成元年頃の細川護煕知事時代からの悲願であり、民間航空会社やディベロッパーを交えた検討が進んでいたのですがバブル崩壊により全て頓挫してしまいます。天草空港の建設は既に始まっているものの、肝心の航空会社の目星が付いていないというのが大きな課題に対して、熊本県が自前で航空会社を作って飛行機を購入しパイロットも自社養成するという決断をしたところから物語が始まります。
熊本県庁の素人の職員が駆けずり回って様々な困難を突破して天草エアラインを開業するまでが第一の山場・目新しさゆえ順調だった搭乗率が減少し始め航空機の整備費用もかさむようになってきた開業3年目以降の経営安定化の模索が第二の山場として描かれています。霞が関の国家行政の壁や第三セクターゆえの世論の非難(税の無駄遣い)・航空会社の系列を超えたアライアンスの組成に加えて、資金捻出のためのファイナンス・人材養成・航空会社OBの経営手腕などの企業経営に関連する内容が横糸として織り込まれています。実話を基にしており、登場人物も全て実名なのです。
天草に行ってみたくなる一冊でした。
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