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『次の震災について本当のことを話してみよう。』福和 伸夫 ☆5

名大に籍を置く減災分野の第一人者による次の震災(南海トラフ)への警鐘。天災は忘れた頃にやってくる&地震には周期性があり南海トラフは近い将来確実に起こるので、定期的に読み返そうと思います。


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簡単な紹介

著者は名大減災連携研究センター長の福和先生(何度かテレビで見たことがあるような気がする)で、本書のコンセプトは”攻める防災”なのです。

日本の平野部の多くが河川の堆積物で形成された沖積平野であることに加え、東京や大阪の中心部は江戸時代に作られた埋立地だったりするので、日本の都市部の地盤はゆるゆるであることが多いのです。加えて人口密度が高く、地域によっては木造家屋が密集していることもあるので、災害リスクが非常に高い国であると言えます。これら日本の災害リスクの高さを前提に、江戸時代から現代までに発生した大地震の状況を踏まえて、来るべき南海トラフに対する心構えが説かれます。

ちなみに、東日本大震災のちょうど400年前の1611年にも三陸沖を震源とする大地震が発生したそうです。当時の仙台藩主は独眼竜で知られる伊達正宗で、正宗が行った復興策が東日本大震災における被災地の物流網早期復旧に寄与しているなど、歴史好きには胸アツなエピソードも紹介されています。

地理的観点での不動産の見方(個人的考察)

震災や先日発生した西日本の豪雨による浸水被害など、平穏な暮らしは災害によって一変する可能性があるため、不動産を選ぶ際には地理・地形を見るようにしています(と言っても賃貸暮らしですが)。一部本書で紹介されていることとも重複しますが、備忘も兼ねて簡単にまとめてみようと思います。

現在の地形を調べる

簡単に言えば、海抜が高いか低いかです。これは実際に歩いてみたり、地形図を見ればだいたい分かります。国土地理院が”デジタル標高地形図”というものを公開しています。これを見ると大まかな高さや周辺の地形(昔は川だったぽいとか)が分かります。後は実際に周辺を歩いてみるとその土地のだいたいの地形が把握できます。

例えば、今僕が住んでいる賃貸マンションは割と高台にあるのですが、少し歩くと急な下り坂と上り坂があります。坂の窪地は舗装された道路なのですが、マンホールがやたら多く、その道は大きな公園につながっています。と言うことは、その道の下には水が流れている可能性が高く、都市化するために水の流れを地下化した暗渠である可能性が高いと考えられます。そのため、その道路周囲の地盤は弱いと想像できます。ちなみに、水の流れについては国土地理院の”治水地形分類図”が参考になります。

他にも、その土地の地名で判断がつくケースが多いです。沢・沼などのさんずいの漢字が含まれる地名や、谷・窪(当て字の”久保”も)が含まれる地名、梅(”埋め”の当て字)が含まれる地名などはかつて水が流れる低地であった可能性が高いので要注意と言えます。

過去の地形を調べる

現在の地形や地名などの情報では”かつて水が流れる低地だったかもしれない”という憶測の域を出ないので、過去の地形を見ることも大事だと思います。その地域の図書館などで郷土史や古地図を見たり、下記の”今昔マップ on the web”で昔の地形を見るのが良いと思います。昔から住宅地だっていたり街道筋の場合は安心できそうです。逆に、今は住宅地だけど、江戸時代には川が流れていたとか田んぼだった場合は要注意だと思います。

その他(個人的にはかなり大事)

現在・過去の地形も大事ですが、その土地自体の”いわく”も大事だと思います。つまり、過去そこで何か事件や事故が起きていないかということです。これは有名な”おおしまてる”で検索するのがベストです。Google mapのAPIを活用した代表的なユースケースだと思います。

特に持ち家購入は人生における一大決心なので、ちゃんと調べたいものですよね。

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『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト』 ☆5

一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している「Deep Learning for GENERAL (通称G検定 ) 」 の公式テキスト 。 ディープラーニングについて1冊で網羅的によくまとめられているので 、 ディープラーニングの入門書としてもおすすめです 。 ついでに勢いで資格も取ってしまいました 。 AI人材への第一歩なのです 笑