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『サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福』ユヴァル・ノア・ハラリ ☆5

人類(ホモ・サピエンス)の繁栄は、神話・宗教・国家などの”虚構”を共有できたことであるというユニークな観点で人類史を描いた本。下巻は宗教の成立や、直近500年で急激に進展した科学革命を中心に、現在の人類は過去と比較して幸福になったのかを論じる。歴史書の範疇を超え、文化人類学・倫理学・哲学など多角的な観点で楽しめるのです。



サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

宗教のような近代以前の知識体系は”この世のことはすでに解き明かされている”という考えを前提にしたのに対し、科学は”この世のことはまだほとんど解き明かされていない”という人類の無知を前提にした点が根本的に異なるということが論旨の主要な柱の一つです。
例えば、キリスト教の終末論や仏教の末法思想は、乱れた人の世を最終的に神や仏が救いに来るという考え方であり、過去の”あるべき姿”から人間は次第に退廃していくという考えに基づいています。そのため、近代以前の人類には”進歩”という概念はなく、バベルの塔やイカロスのように神に近づこうとする(≒進歩しようとする)と罰せられると考えられてきました。日本でも明治以前は同じような思想だったと言えます。例えば、江戸中期~後期に行われた享保・寛政・天保の改革は”改革”と名がつくものの、家康~家光の時代を”あるべき姿”とした復古的な政治でした。
500年くらい前の前近代と比較すると、科学革命により蒸気機関・内燃機関・核エネルギー・コンピューターなど科学技術は大きく進歩し、人間は月に行くまでになったのです。人工も2億人から35倍の70億人に急増しました。技術の進歩は指数関数的で、今のスマホの性能は昔のスーパーコンピューター相当と言われています。初代iPhoneの発売が今から約10年前で、スマホの登場により僕たちの生活様式が一変したように、10年後の僕たちは今では想像できないような技術・製品を日常的に使いこなしているんでしょうね。例えば、ターミネーターの視界のような拡張現実を見せてくれるパーソナルデバイスとか。

また、人類がこれまで認知革命・農業革命・科学革命で段階的な進歩を遂げてきたように、今後も何らかの革命によってより進歩していく可能性も示唆されています。例えば、ゲノム編集や、脳とコンピューターの融合など。確かに、人間の脳は全体のスペックの一部しか使っていないとか聞いたことあるけど、仮に脳を全開で使えるようになると、ニュータイプのような第六感に目覚めるんだろうか、もしくはエネルギー消費に耐えきれなくなって常時空腹に悩まされるんだろうか(エネルギーの25%を脳が使っているらしい)?もしかすると、数十年後の人類は今の我々とは全然違うホモ・サピエンス2.0になっているのかもね。

ベストビュー(過去1カ月)

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編)【Day 4:卒業式】

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『九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness』 ☆4

魔窟とも言われた香港の九龍城の住人へのインタビューや、在りし日の写真集。香港の本土返還に伴い取り壊されてしまっているけど、その怪しさに妙に惹かれるのです。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day2:晩餐会】

UMASS Lowellの卒業式@Boston。 2日目は午前中はボストン観光、夕方から Hooding ceremonyという卒業生(大学院生)向けの晩餐会です。卒業式で被るHoodをもらいました。

【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day0:渡米前にやっておくこと】

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【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day5:帰国】

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【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day3:終日観光】

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【番外編】ボストン旅行記(UMASS Lowell卒業式編) 【Day1:ボストンへ】

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『女たちの王国 「結婚のない母系社会」中国秘境のモソ人と暮らす』☆3

雲南省と四川省の境にある「世界で最後の母系社会を営むモソ族」の社会に入り込んだ中華系シンガポール人女性の手記。結婚という概念がない・一夫一妻制でもないなど、父系社会が当たり前の我々にはイメージしづらい世界ですが、命をはぐくむ女性を中心とした母系社会のほうが生物としては正しい在り方なのかもしれません。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第3回】ソムリAI ~ニューラルネットワーク編~

AI(機械学習)やってみた、第3弾です。「ニューラルネットワーク(Neural Network)」を使ったソムリAIを作ってみようと思います。”ニューラルネットワーク”、見るからにAIっぽい名前ですよね。

【番外編】AI(機械学習)やってみた。【第4回】ソムリAIの改良(正規化)

ソムリAI(ワインの評価を機械学習で当てる「ソムリエ+AI」)はもういいかなと思っていたのですが、機械学習の教科書的な本を読んでいるといくつか改良ポイントが見えてきたので、実際に適用してみようと思います。 まずは データの正規化 という手法を試してみました。結論から言うと、 あまり効果はなかった のです。。 ソムリAIの振り返り ワインの成分とランクのデータに対して、決定木・ロジスティック回帰・ニューラルネットワークの3通りのモデルを使って機械学習 を行い、モデルの精度を検証してきました。それぞれのソムリAIの性能はこんな感じでした。 どのモデルも概ね60%程度の精度 でした。 改良その1:正規化 正規化とは まずは 正規化 という手法を試してみます。標準化とも呼ばれます。正規化を行うことで 尺度の異なるデータを比べやすくする とともに、 はずれ値の影響を小さくする ことができます。正規化には 各データを平均0・標準偏差1に成形する手法 と、各データを 0から1の範囲に成形する手法 の2つがあります。 前者は標準偏差が出てくることからも分かるように、 データが正規分布に従うことを前提にした正規化手法 です。 元のデータが釣鐘型の分布になっている場合に有効 です。後者は単純に データの範囲を0から1の範囲に狭める手法 であり、 元のデータが一様分布の場合 (規則性が無くランダムなように見える場合) に有効 です。 どちらの手法でもデータの範囲を一定のレンジに狭めており、そうすることで異なる尺度のデータを比べやすくしつつ、はずれ値の影響を下げるのです。 正規化してみる 元データの分布を確認 前回同様のワインのデータを使って正規化してみます。まずはワインのデータを読み込んで表示してみます。ついでに機械学習で使うワインの成分と、ワインの評価にデータを分割しておきます。 【オリジナルのワインデータ】 UCI(University of California, Irvine:カリフォルニア大学アーバイン校) http://archive.ics.uci.edu/ml/machine-learning-databases/wine-quality/winequality-red.csv #入力データセットを読み込み i

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Malaysia Quarantine Premium Package 【番外編】Malaysia赴任記 隔離ホテル情報

Once entering Malaysia, we need to be quarantined for 14days. At the beginning of COVID-19 spread, the hotel for quarantine have been determined randomly. In these days, we can choose "premium quarantine stay package" in advance . This article is summary of premium packages which I asked each hotel. Note: Information in this article might be old. It's better to confirm the latest plan to the hotel. Note: Only Hotel Istana can be booked via its homepage so far. As the other hotels don't show their premium package plans on their homepage, you need to contact them through their reservation E-mail address or "Contact us". マレーシア入国とともに14日間ホテルで隔離されます。当初は滞在ホテルがランダムに割り振られていたようですが、より快適なプレミアムプランが追加されました。各ホテルにどんなプランがあるのか聞いてみたので、聞いた内容をまとめます。 ※情報が古い可能性があるので、念のため最新情報を各ホテルに確認したほうがよいかもしれません。

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最近ブームのAI(機械学習)に手を出しました。まずは、決定木(Decision Tree)というモデルを使って「ソムリAI(ワインソムリエAI)」を作ってみようと思います。

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AI(機械学習)やってみた、第2弾です。前回は決定木(Decision Tree)を使ったソムリAI(ワインソムリエAI)を作りました。今回は「ロジスティック回帰(Logistic Regression)」というモデルを使ったソムリAIを作ってみようと思います。

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UMASS Lowellの卒業式@Boston。 2日目は午前中はボストン観光、夕方から Hooding ceremonyという卒業生(大学院生)向けの晩餐会です。卒業式で被るHoodをもらいました。

『深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト』 ☆5

一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施している「Deep Learning for GENERAL (通称G検定 ) 」 の公式テキスト 。 ディープラーニングについて1冊で網羅的によくまとめられているので 、 ディープラーニングの入門書としてもおすすめです 。 ついでに勢いで資格も取ってしまいました 。 AI人材への第一歩なのです 笑